毎晩聴いてしまうほど好きな曲のギター練習を始めた生徒さんとあるレッスンでのやり取りです。
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生徒さん「実は曲の練習をしていて、TAB譜の通り弾いてもなんか違う気がするんです。」
コーチ「なるほど。それ、私自身も経験しています。」
生徒さん「そうなんですか?私の耳がおかしいのか、いや、ギターの腕がまだまだだからかなと考え込んじゃいました。どちらを当てにすればいいんでしょう?」
コーチ「その部分をちょっと弾いてみてもらってもいいですか?」
生徒さん「え、はい。(キュイーン)」
コーチ「うん!バッチリですね!」
生徒さん「え、本当ですか?TAB譜とは違う弾き方なので間違っていると思ってました。」
(TAB譜を見ながら)
コーチ「(生徒さん)の弾いている音の方が私も正しいと思います。」
生徒さん「じゃあTAB譜って間違っているんですか?」
コーチ「一概には言えないのですが、TAB譜は演奏している本人ではない方が採譜しているケースが大半なんですね。あと、細かいニュアンス、音の強弱などは譜面表記ができないので、やはりTAB譜に倣って演奏すれば完璧!!とは言えない。それが私の考えです。」
生徒さん「ええ〜そうなんですね。じゃあTAB譜は使わない方がいいんじゃないですか?」
コーチ「いや、そういうわけでもありません。TAB譜にもメリットはたくさんあります。かくかくしかじか」
生徒さん「あ〜なるほど!」
コーチ「そうなんです。TAB譜があるととても便利なので、上手に付き合っていきましょう〜」
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最近発売されているTAB譜は演奏している本人が監修しているケースがあったり、採譜者の技術、精度が向上しているので過度な心配は不要ですが、TAB譜を使って曲練習をしている時に違和感を感じたら、その部分を繰り返し弾いて確認してみましょう。
自分の耳に自信を持って練習に取り組むことも上達につながります。